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CCH Tagetik
予実管理、収益管理の集計・分析にかかる時間を大幅短縮 ~CCH® Tagetik導入により業務の自動化、より高度な多角的分析の実現を目指す~
トヨタファイナンス株式会社
要件
・経営管理ツールの統合、データの拡充と集計時間の短縮化・自動化
・多様な分析に対応するための営業計数・管理会計データの整備
・新たな分析軸による業績管理の高度化
お客様の声
1)「CCH® Tagetikによって集計や分析の時間が圧倒的に早くなっています。
集計だけなら1日で完了。分析レポートの作成時間が短縮され経営報告が10営業日ほど早期化されました」
(トヨタファイナンス株式会社 CCH® Tagetik導入プロジェクトオーナー)
2)「部署間の連携に関しても効果が出ています。
データをCCH® Tagetikで一元管理することで、各部署からの情報アクセスが容易になり、現場のニーズに沿ったレポートをタイムリーに提供できるようになりました」
(トヨタファイナンス株式会社 CCH® Tagetik導入プロジェクトマネージャー)
3)「CCH® Tagetikは予算と実績を組み合わせて分析できる上、分析の自由度が非常に高い。
しかもユーザーフレンドリーかつノーコードで設定・利用できる範囲が広く、操作性も非常に直感的。配賦のバリエーションが柔軟に設定できる点は、
他の経営管理システムとは一線を画す製品だと感じています」
(トヨタファイナンス株式会社 CCH® Tagetik導入プロジェクトマネージャー)
課題
市場や社会の激しい変化に対応するには、より迅速な経営判断が重要となります。そして、その精度を高めるには、データを基にした多角的な分析が欠かせません。
トヨタファイナンス様でも、予算計画と実績値の分析を月次で実施。管理部門から経営陣に対してレポーティングを行っています。しかし、取扱うデータ量は膨大である上、年々、その量も増加。既存のデータベースソフトでの管理では、オペレーション的に限界を迎えており、分析の内容に関しても必要な情報が十分に得られないという課題が生じていました。また、業務の継続性という点においても、データ処理のロジック等が属人化(ブラックボックス化)するという課題が発生していました。
目的
経営管理システムの導入に際しての最大の目的は、経営層の意思決定に必要データや分析を迅速に提供すること。そして、その実現のために生産性が高く、維持可能な『損益管理の仕組み』を構築することが求められました。
選定基準としては、まず集計・分析に関するオペレーションの「効率化」「迅速化」「属人化の解消」を基本要件として設定。さらに、「様々な角度からの分析や、より細かな分析を行うことで、今までにない発見やアイデアにつなげていきたい」という構想に基づき、「管理会計における配賦のバリエーションの自由度」も重要なテーマとして設定されました。
ソリューション
トヨタファイナンス様のご要望に対してウォルターズ・クルワー は、CCH® Tagetikを用いた経営管理ソリューションを提案。大容量データの処理をはじめ、様々な切り口の配賦パターンをノーコードで設計・利用できること、処理ロジックの可視化、直感的な操作性などをご理解いただいた結果、CCH® Tagetikを新たな経営管理システムとしてご採用いただきました。
現在、トヨタファイナンス様では「予算管理」と「実績管理」「ライフサイクル損益管理」の3つの用途にCCH® Tagetikをご活用いただいています。
<予算管理>
事業ごとの収支について、月次で推移や傾向を確認し、年間の収益予測や計画の妥当性を検証。今後、多様なシナリオを用いた予算のバージョン管理なども実施予定。
<実績管理>
予算計画と実績値(部門別損益等)の差異をCCH® Tagetik上で分析し、原因や課題の抽出、対応策の検討等に関するレポートを作成。経営陣をはじめ全社にも共有することで、短期および中長期的な観点からPDCAサイクルを回し、継続的な“カイゼン”をサポート。
<損益管理>
自動車の割賦販売事業に関して、5年間の生涯利益をCCH® Tagetikによって算出。今後は、CCH® Tagetikをクレジットカード事業等のライフサイクル損益管理に活用する構想も。
効果と結果
月次の集計・レポート作成・経営報告までの期間を50%削減し、約10営業日と大幅短縮
従来はデータの集計・分析やレポートの作成・報告までに約20営業日ほどを要していましたが、CCH® Tagetikを導入したことでリードタイムがほぼ50%短縮。現在は締め日から約10営業日ほどで経営陣へのレポート提出が可能になりました。
なかでも集計に関する工数削減の影響は大きく、約10営業日かかっていた作業が半日~1日に短縮されたことで、業務の効率化はもちろん、事業別の営業利益の概観をいち早く発信できるようになるなどの効果も生まれています。また、集計に要していた時間が減った分、チームが付加価値のある分析にかけられる時間が増加。従来にはない切り口での分析に取り組むなど、より質の高いレポートの提供に向けたチャレンジが始まっています。
事業部に対する情報共有のスピードと効率が向上
メールや社内サーバー上で共有していた各種データをCCH® Tagetik上で一元管理することにより、「必要な人が、必要な時に、必要なデータをいつでも見られる」環境を整備。また、各部署の要望に合わせた形式でのデータ提供が可能になったことで、現場でのデータ活用度向上や分析の効率化にも貢献。タイムリーかつ各部署のニーズに即したデータ提供は、トヨタファイナンス社内からの評価も高く、今後も引き続き、よりわかりやすくよりスピーディーな情報共有の仕組みづくりを推進される方針です。
分析の詳細化を実感、より価値の高い分析を目指す
実績値をより細かく把握できるようになったほか、カスタム次元の活用によって施策単位での数値把握も可能に。現状は予実管理や損益管理をメインにCCH® Tagetikをご活用いただいていますが、今後は、バランスシートに関する多角的な分析や、KPIや各種の営業係数と損益データを組み合わせた分析などへ進化させようとしています。今までは不可能だった新たな視点に基づく分析を行うことで、「より価値の高い情報の提供」を目指しています。
「システムは導入して終わりではない。導入してからが本番」
本格稼働の第一フェーズが完了したため、トヨタファイナンス様は次の段階として、未だ残る手作業ベースでの業務を自動化するとともに、より深く、より多角的な分析に向けたシステムに拡張する計画を立てられています。
今回の経営管理システム導入に際しては、CCH® Tagetikの販売パートナーである株式会社アバントがお客様に対する各種サポートを担当しました。
アバントは、何度となくヒアリングを重ね、トヨタファイナンス様と並走しながらプロジェクトを推進。緻密で丁寧な導入プロセスに対してはお客様の評価も高く、「私たちの声を咀嚼しながら、要望や課題をしっかりキャッチアップしていただけた」「会計に関する知見が豊富」といったお声をいただいています。
弊社は、継続して「業務改革に向けたコンサルティング」というミッションを遂行すべく様々な提案や提言を行うことで、これからもトヨタファイナンス様をサポートいたします。
会社名:トヨタファイナンス株式会社
業種:金融事業
設立:1988年
従業員数:1,928名(2023年3月末)
事業内容:トヨタのお客様に対する金融サービス提供
URL:https://www.toyota-finance.co.jp/
※2023年10月 取材当時の情報です
導入製品
ウォルターズ・クルワーについて:
ウォルターズ・クルワー(EURONEXT: WKL)は、医療、税務・会計、ガバナンス、リスク管理とコンプライアンス、法務・規制、経営管理・ESGの各分野における専門情報、ソフトウェアソリューションとサービスのグローバルリーダーです。深い専門知識とテクノロジー・サービスを組み合わせた専門的ソリューションを提供することで、お客様が日々重要な意思決定を行えるように支援しています。
ウォルターズ・クルワーは、2022年に55億ユーロの年間売上高を計上しました。同グループは180カ国以上の顧客にサービスを提供し、40カ国以上で事業を展開、全世界で約2万人を雇用しています。本社はオランダのアルフェン・アン・デン・レインにあります。
CCH® Tagetik詳細:https://www.avantcorp.com/product/cch-tagetik/