投稿日:2023.11.07
投稿日:2023.11.07

連結会計

インタビュー

“知りたい!あの会社の経理部門”
一人ひとりがポジティブに仕事をする集団 ~キヤノンメディカルシステムズ株式会社 経理センター~

普段、伺い知ることのできない他社の経理部門がどのように業務をしているのか?或いはどのような組織構成なのか、気になりませんか?
本コラムでは、キヤノンメディカルシステムズ株式会社の経理センター 連結経理担当に取材し彼らの姿に迫ります。連結経理担当のポジティブな雰囲気と、業務における独自のアプローチに注目してみましょう。

キヤノンメディカルシステムズ株式会社
経理センター 連結経理担当 グループ長 松本和人様
同 主幹 中田匡彦様
同 グループ長代理 新田継一様
同 主任 山城貴浩様
同 主任 脇本真巳子様
同 中山梨江様
写真左から:脇本様、中田様、松本様、中山様、山城様、新田様
所属・役職は取材当時のものです

――連結経理担当グループはどんなグループ、組織ですか?

松本様 一人ひとりが率先してポジティブに仕事をする集団です。6人のメンバーがそれぞれに自分の考えを持ち、それを自由に言い合える組織。社内の他のグループと比べても、その雰囲気は特に強いと思います。
 
 
中山様 立場や年齢が違っても感情的や高圧的な発言をする人は一人もいません。みんなそれぞれに論理的な会話ができる仲間ばかりで、私は「みんなが自立したいい組織だな」と思っています。グループ内でのもめ事も一度も経験がありません。

――業務において独自に取り組んでいることはありますか?

脇本様 私たちのグループには、メンバーそれぞれが決算中にやるべき業務をすべて網羅し書き出したリストがあります。およそ450行にも及ぶリストで、メール一つにおいても、「誰が」「どのタイミングで」「どこに」メールを送るかなど、細かいところまで羅列されています。それをもとに、それぞれの業務をいつやるべきなのか、各メンバーがそれぞれに見込みを立てて実行しています。
リストには、一つずつ標準工数が振られています。この業務には1時間、この業務には30分という形で工数が振られてあり、もしそこで実際にかかった工数とのギャップがあれば、なぜギャップが生まれたのか、どうすればそのギャップが埋まるのかを、PDCAを回して改善していきます。この改善作業は、毎四半期ごとに必ず行っています。
こうした取り組みにより、工数の大幅な削減に成功しています。

在宅勤務制度が導入され、効果的に活用されています

――コロナ禍の中での勤務はいかがでしたか?

新田様 私は家の事情で1年ほどフル在宅にさせていただいた時期がありましたが、その中でも問題なく仕事を回すことができました。それはやはり、みんなが在宅勤務に理解を示し、協力してくれたからだと思います。

※2022年1月から生産性の高い働き方の実現やワーク・ライフ・バランスの推進を目的とした在宅勤務制度が導入されています(原則として最大6日/月)。

 

松本様 コロナ禍を経てわかったことは、メールが使えて、連結会計システム(DivaSystem LCA)や会社の資料が保存されているサーバーに安全にアクセスできれば、このグループは家でも仕事ができるということです。全員揃うのも月に一回程度です。

仕事とプライベートのバランスを取りながら多くの経験が積める

新田様 私がこの会社の面接を受けた時、当時の経理部門のトップの人から、「うちに入れば経理としていろいろな経験ができる」と聞きました。10年もすればまた転職できるぐらいの経験が積めると。それから4年半ほど経ち、本当に幅の広い経験ができているなと実感しています。転職前の会社でも15年にわたって経理の仕事をしましたが、それに勝るとも劣らない経験をこの4年半で積んでいる印象です。
というと、とても忙しい会社だとか、業務内容的に重いもの任されてしまうのではないかと思われるかもしれませんが、残業が多いわけではありませんし、仕事とプライベートのバランスを取りつつ、いろんな経験が積める環境だと思います。

――今後増員のご予定はあるのでしょうか。

松本様 現状は6名で対応できていますが、今後グループ会社がさらに増えた場合のことも想定し、拡充は必要だと考えています。

中田様 仲間が増えれば、期間内に作業を終わらせることだけに注力するのではなく、さらに余裕をもって、より深いレベルの仕事ができるはずですからね。

――新しく入られる方に対する教育や研修はどのようにされていますか?

中田様 新しく入られた方が、「何をやるべきか?」がすべて一覧化されたチェックシートがございますので、これをもとに先輩と業務を進めていくOJTによる教育を実施しています。どの程度のスキルをお持ちの方かにもよるのですが、どんなに経験がある方でも、すぐに作業を任せきりにするようなことはありません。

――山城さんはご自身で希望されて連結経理担当に移られたそうですが、連結経理担当にどのようなイメージや魅力を感じていましたか?

山城様 私は以前、経営管理のグループにいたのですが、連結経理担当の皆さんが、システムと独自の業務マニュアルを使いこなしてシステマチックに業務をこなしている様子がキラキラして見え、非常に魅力的でした。また、経営管理の世界でスキルを上げるためには連結会計について知るべきことも多いため、自らのレベルアップのためにも異動を希望しました。異動後は、デジタル化が業務に与える影響の大きさを感じながら、先輩に教えてもらいつつ業務に取り組んでいます。

企業の成長や存在価値を経理の面から支えたい

――先ほど話にあった工数表があることは、新しく入られる方にとっても安心材料になりそうですね。

新田様 そうですね。特に入社したての時期には作業をイメージしやすいと思います。

脇本様 2年ほど前からは、会計業務だけでなくすべての業務に必ずマニュアルを作ることを徹底しています。現在ではどの業務でも、たとえ社歴の浅い人でも、マニュアルを見ればほとんどのことがわかるようになっています。この点も、新しい仲間に対するサポートの一つになると思います。

松本様 マニュアルの内容は、各メンバーが抜け漏れやわかりにくさに気づいた時に自由に更新できるようにしています。そうしてブラッシュアップされれば、よりわかりやすいマニュアルが出来上がるはずです。将来、世の中の状況が違った時、「当時はこう判断したけれど今の時代にこのままではまずいのではないか」と気づきを与えてくれるような、後世にリバイスされ続けるようなマニュアルを残すことができればと思っています。

取材を終えて

キヤノンメディカルシステムズ株式会社 経理センター連結経理担当に焦点を当てた今回のコラム、取材中からも彼らのチームワークの良さを感じる事が出来ました。
同社では、独自の工数管理と日々の改善に取り組んでおり、効率を高めることに成功しています。彼らのチームワークと、ポジティブな姿勢と協力体制は、参考になる点が多かったのではないでしょうか。

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