経営ダッシュボードとは?作成のメリットや活用のポイントを解説

経営者が適切な経営判断を行うためには、最新のデータや情報が必要になります。しかし、データには売上、生産管理、人事情報などさまざまな種類があり、全てを把握することは容易ではありません。
この記事では、企業の情報管理に関する課題を解決する「経営ダッシュボード」を導入するメリットや作成の流れ、活用のポイントを解説します。
1)経営ダッシュボードとは経営判断に必要な情報を可視化したもの
ダッシュボードとは、複数の情報をまとめて表示するインターフェースを意味する言葉です。元々は飛行機の操縦に必要なメーター類を集めた「計器盤」を意味する言葉でしたが、さまざまな情報を分かりやすく一画面で表示したものを、ダッシュボードと呼ぶようになりました。
この記事で解説する経営ダッシュボードとは、経営判断に必要な情報(売上、生産管理、仕入れ、人事のデータなど)をまとめて表示するツールのことです。
企業内の複数のソフトウェアやデータベースに散らばっている情報を一元化し、経営に関する数字や表を読み込まなくても直感的に理解できるように、グラフやチャート、色分けなどを活用して情報が可視化されています。さらに、一元化した情報を企業内で共有することも可能です。
日本では、企業経営の現場でExcelを利用する文化がいまだ根強い傾向があります。しかし、海外では経営ダッシュボードを活用した経営管理がすでに主流となっています。
2)経営ダッシュボードを作成するメリット
経営ダッシュボードを作成することは、企業の経営管理にさまざまなメリットをもたらします。ここでは、経営ダッシュボードで経営管理を行うメリットを4つご紹介しましょう。
■経営状況を直感的に理解できる
経営ダッシュボードには、企業の各部署のデータ(売上、財務、人事データ)などが一元化されて表示されます。経営に関する情報がグラフや表などで可視化されているため、個々のデータを読み込まなくても、経営状況を直感的に理解することが可能です。
例えば、売上データがグラフで表示されることで、営業部門のパフォーマンスやトレンドが一目で分かります。また、財務データが表やグラフ化されることで、企業の収益性や経済状況を理解できるでしょう。さらに、人事データがダッシュボードに表示されることで、従業員の人数や離職率などの情報を把握することも可能になるのです。
■リアルタイムの情報を把握できる
経営ダッシュボードはさまざまな情報をリアルタイムで集計し、常に最新の情報を提示します。売上高の推移グラフなどのリアルタイムで表示される情報は、迅速な意思決定を促し、経営戦略の修正や改善を促進します。経営者は常に最新の情報に基づいて判断を下すことができるため、企業の競争力を高めることができるでしょう。
例えば、日別の売上の上下や財務の赤字をリアルタイムで把握できれば、経営者は迅速な対策を講じることが可能です。さらに、人事データが可視化されていれば、対策を講じるにあたり必要な人材配置の検討に関する意思決定もスムーズに行えます。
■スピーディーな意思決定ができる
経営者にとって、時間は限りある貴重な資源です。経営ダッシュボードがあれば、企業の重要な情報を一目で把握することができ、経営者のスピーディーな意思決定に役立ちます。
例えば、売上高や利益、生産性などのデータをリアルタイムで表示することで、経営者は常に経営状況を把握でき、問題や機会を素早く発見して迅速な意思決定を行うことができるでしょう。
■情報を共有しやすい
経営ダッシュボードでは、企業内の他の部署ともオンラインで同じ情報を共有することが可能です。この機能により、組織内の情報共有とコミュニケーションの効率化が実現します。
例えば、販売部門の管理者は経営ダッシュボードを使用して、売上の推移や顧客の動向を他の部署と共有し、生産部門の管理者とも、生産性や品質のデータを共有します。販売部門と生産部門の管理者が双方のデータにアクセスすることで、現状の課題を共有・認識し、生産から販売まで一貫したプロセスの改善を図ることができるのです。
3)経営ダッシュボードを作成する流れ
経営ダッシュボードはどのように作成・導入すればよいのでしょうか。経営ダッシュボードの作成方法を、順を追って見ていきましょう。
3‐1. 目的を明確にする
経営ダッシュボードを作成する際には、まず、作成する目的を明確にしましょう。経営ダッシュボードの目的は、「経営者が企業の業績や収益性を把握するため」「部門ごとの業績比較や課題を可視化するため」「効率的な意思決定の支援のため」など、企業によってさまざまです。
例えば、業績把握のためのダッシュボードでは、売上高や利益率などの指標が重要になります。一方、生産部門の課題の可視化や効率的な意思決定をサポートするための経営ダッシュボードでは、生産性や品質指標にフォーカスしたほうがよいかもしれません。
このように、最初に目的を明確にすることで、経営ダッシュボードの設計や指標について、より適した選択ができるのです。
3-2. 指標を決める
経営ダッシュボードを作成する目的を決めた後は、指標を決めます。指標とは、企業の業績や効率性を測るための数値や分析データのことで、例えば売上高や利益率などが挙げられます。経営ダッシュボードに表示される指標は、企業の目標や戦略に合わせて選定しましょう。
また、経営ダッシュボードに必要な情報が網羅されているどうかを確認することも忘れてはいけません。経営ダッシュボードを通じて企業の全体像を把握するため、必要な情報が不足していないかを常にチェックしながら作成することが大切です。
3-3. ダッシュボードのレイアウトを決める
せっかく経営ダッシュボードを作成しても、複雑で分かりにくいレイアウトになっていると、情報の把握が困難になります。経営ダッシュボードを作成する際は、ダッシュボードが直感的に分かりやすいレイアウトになっているか注意が必要です。
ダッシュボードのレイアウトは、情報の重要度に応じて配置やサイズを調整します。重要な指標やデータは、目立つ場所に配置することで、直感的な情報の把握に役立つでしょう。そして、情報の関連性を考慮し、グループ化することも有効です。関連するデータや指標をまとめることで、情報の整理がしやすくなります。
4)経営ダッシュボードを活用するポイント
経営ダッシュボードを作成後、どのように活用すると良いのでしょうか。ここからは、経営ダッシュボードを活用するためのポイントを紹介します。
■指標の重要度を明確にする
経営ダッシュボードを活用するためには、指標の重要度を明確にしましょう。ダッシュボードに表示される指標が多すぎると、情報が過剰になり重要な指標が埋もれてしまう可能性があります。そのため、指標の重要度を明確にすることが必要です。
指標の重要度を明確にするために、まず経営目標や戦略に基づいて指標を選定します。例えば、売上高や利益率などの財務指標や、顧客満足度や従業員の離職率などの非財務指標は重要な指標です。
次に、それぞれの指標の重要度を評価し、順位づけします。重要な指標を経営ダッシュボードに優先的に表示させることで、経営者が重要な情報を素早く認識できるようになるのです。
■経営ダッシュボードだけで判断しない
経営ダッシュボードは、企業の経営状況を可視化するための重要なツールです。しかし、経営ダッシュボードに表示されている指標は、あくまで判断材料の一部です。
指標はあくまでも数値であり、経営の全てを表すものではありません。例えば、売上高が上昇しているという指標があっても、その背後には市場の需要変化や競合他社の動向など、さまざまな要素が関与しています。また、利益率が低下しているという指標があっても、原因はコスト増加や為替変動などさまざまな要素による可能性があります。
ですから、経営ダッシュボードの指標だけを見て判断するのではなく、それ以外の情報も踏まえて意思決定することが重要です。例えば、市場のトレンドや競合他社の動向など、自社の企業経営に関する情報以外のデータを積極的に収集することで、より正確な判断を行うことができるでしょう。
5)経営ダッシュボードの導入で意思決定を適切に
スピーディーかつ、適切な意思決定を行うには、情報を一元化でき、UI(ユーザーインターフェース)に優れた経営ダッシュボードの導入が必要です。株式会社アバントでは、グループ経営管理の向上につながる経営ダッシュボードを展開しています。
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