事業再編対応
事業再編対応とは
企業の成長、企業価値最大化のために実施する手法のひとつである事業再編は、2021年には東証1部企業で事業の売却や撤退などを決めた事例が368件と過去最多となるなど増加傾向にあります。新型コロナウイルス禍で経営環境が一変するなど市場の変化が激しい現在において、企業は経営資源の最適化やさらなる成長を目指すうえで、これまで以上に「選択と集中」を迫られているものと言えるでしょう。
企業の統治指針であるコーポレートガバナンス・コード(CGC)においても、経営戦略の見直しや戦略の明確化が求められており、海外企業との競争も一段と激化していくなか、株式市場からも具体的で明確な成長シナリオを求める声が強まっているなど、事業ポートフォリオの見直しや設備投資・研究開発投資・人的資本への投資に伴う事業再編の流れは加速するものと思われます。
このように企業の経営戦略における重要な施策の一つとなっている事業再編においては、事業部門中心の対応かつCFO(組織)は受け身での対応となることを余儀なくされることが多いかも知れません。しかし本来、事業再編を成功に導くためには、事業部門とは異なる目線での分析や計画立案といったポイントにおいて積極的な関与が必須ではないでしょうか。会計、財務、事業(セグメント)別管理会計といった目線に止まらず、事業部門サイドが見落としがちな事業リスクの把握やモニタリング、資本戦略などを踏まえた事業計画やバリュエーション、ポストM&Aプランの策定など、CFO(組織)が中心となって担う役割は非常に重要なものとなっています。また事業再編への備えとして、あるいは検討のためにも自社グループにおける事業評価の仕組み化と見える化やそのための経営管理システムの整備を行っておく必要性も日々非常に高まっていると思われます。
このように事業再編対応において重要な役割を担うCFO(組織)における様々な課題に対し、我々は最適なソリューションをご用意しており、事業再編の成功に向けた支援をご提供いたします。
提供ソリューション
定量的事業評価の仕組み化と見える化
事業再編の検討やシミュレーション実施の基礎となる事業ポートフォリオマネジメントのためには、既存の事業(または事業セグメント)の評価分析が出発点となります。事業評価は資本収益性(ROIC)と成長性を軸として行うことが有効ですが、適切な事業単位でのデータ(セグメント別BSなど)が未整備であったり、経営管理上把握する事業単位自体の見直しが必要といった課題が多く見られます。このようなケース・ニーズに対し、多くの導入事例に基づいたノウハウを活用し、定量的事業評価の仕組み化と見える化を実現します。
対応例
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定量的事業評価を実現する連結経営管理システムの導入
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事業別ROIC算定のための連結セグメント別BS作成支援
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連結ベースセグメントデータの整備(セグメント体系見直し、財務/管理データ融合・統合)
PMI(Post Merger Integration)計画の立案/実行支援(経営管理領域)
当初計画したM&A後の統合効果を最大化するためのプロセスであるPMI(Post Merger Integration)においては、ディール初期段階より準備、実行計画立案を開始することが成功の重要ポイントと言われています。
経営管理プロセス・システムの統合に関しても、事業再編後の経営管理体系(指標)や経営管理プロセスの統合に向けた検討を行った上で、システム/業務プロセス統合、Day1以降の経営管理指標の可視化(事業価値評価、財務情報のリステートなど)、情報開示に向けた準備などを短期間で実現する必要が生じます。
このような対応についても、多くの対応事例に基づいたノウハウを活用し、最短期間で安全に経営管理領域でのPMI準備/実行を支援いたします。
対応例
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グループ内外再編支援(システム統合対応、フラット連結化などの連結経営管理運用整備)
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事業再編に伴う事業管理(セグメント)単位の見直し(データ、プロセス、システム対応)
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事業再編に伴う連結管理会計体系整備(業績評価指標、管理会計プロセス)